メゾンエルメスのファサードがキャンバスに「うつろひ、たゆたひといとなみ」湊茉莉展

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 メゾンエルメスのガラスブロックのファサードは、銀座を代表する建物の一つ。今、そのファサードをキャンバスに、巨大な画が描かれています。

 光の有様によってその姿を変えるガラスの特性を活かし、昼は絵本を開いた時のような生命力を感じさせ、夜はどこか官能的なたたずまいを見せる、美しい作品を目にすることができます。

 本作の制作者は湊茉莉。鮮やかな色彩を用いた抽象的なモチーフを建築物に直接描くスタイルで、パリを拠点に活動してきました。

 本展のタイトルである「うつろひ、たゆたひといとなみ」は、「うつろいゆく世界と人々の営み」という意味。

 ファサードに描かれた作品「Utsuwa(器)」は、人類の文明に深く関わる「器」の普遍的な存在と、時間や光の変化と共存しながら周囲の環境を受け入れてゆくガラスの建物のイメージから発想されたとか。

 湊は、建築物の持つ歴史や素材の持つ意味を踏まえた上で、色彩を加え、新しい意味を生み出していきます。

ギャラリーでは彼女が制作にあたって収集した文化・文明に関する資料や、それらモチーフのスケッチなども展示されています。

大胆な発想と明るく軽やかな色彩感覚をもとに、物質に宿る意味を新しく見直させてくれる知性的なアプローチを堪能できます。

「うつろひ、たゆたひといとなみ」湊茉莉展
会期:2019年3月28日(木)~6月23日(日)
開催時間:
  月~土 11:00~20:00(最終入場19:30)
  日 11:00~19:00(最終入場18:30)
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム
入場料:無料
HP:http://www.maisonhermes.jp/ginza/le-forum/archives/904356/

 

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