王様が身に着けた宝飾品の数々が一冊の写真集に「世界のクラウンジュエル」

書籍

「昔は女性誌にZARAとか無印とか、ましてやユニクロなんてありえなかった。夢を売るものだから。今じゃ当たり前に載っていて、むしろユニクロですら高いって言われる時代だもんね」なんて嘆きを聞く今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

たしかに私も最初にユニクロ着回し特集なんてのを美容室で読んだ時は、「エッ、おしゃれのための雑誌なのにそれでいいんだ?!」と思ったものです。「今はユニクロもデザインいいですよ」とおっしゃる方もいると思います。が、それはそれ、これはこれで、数万円の服を見て憧れをふくらませる時間も、とっても楽しいし、「がんばればいつか手に入るかも!」という希望が薄らいでいるのはやっぱり寂しいですね。

しかし、今回ご紹介するのは、そんな庶民とはまったく関係のないゴージャスな本です。

その名も「 世界のクラウンジュエル」!

表紙のとおり、王冠など、宝飾品の写真集なのです。

「クラウンジュエル(Crown Jewels)」というのは王冠に代表される王や君主を象徴する宝飾品。「レガリア(Regalia)」とも呼ばれています。

古今東西の君主たちがその威信をかけ、それぞれの国の時代や美意識のもと、最高峰の職人たちの技術を結集させてつくらせた宝飾品の数々。一個人どころか、企業や富豪でもできないようなゴージャスな宝飾品。世界最大のカットダイヤモンドがはめ込まれた王笏や、レッドスピネル、ダイヤモンド、サファイア、パールなどさまざまな宝石が埋め込まれた王冠など、見ているだけでくらくらする様なゴージャスな世界がページごとに広がっています。こうやって写真で見ると、ゴージャスすぎてどれも重そう!

素材の豪華さだけでなく、宝飾品に刻まれた歴史についても知ることができます。マリー・アントワネットがフランス革命によってパリから逃亡した際に持っていたダイヤモンドのイヤリング……なんて話を聞くと、そこからフランスの革命の歴史の解像度がぐっとあがりますね。国を王族が担い、富がひとつに集中し、王族の行動が歴史そのものだった時代。宝飾品を通し、そんな古い時代の様子も見えてきます。


眺めているだけでも楽しい。だけど、勉強するとさらに楽しい「クラウンジュエル」の世界をのぞいてみませんか?

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書名:『世界のクラウンジュエル』
仕様:A5変型判 縦150mm 横150mm 224ページ
定価:1,900円+税
ISBN:9784756252753
発売日:2020年10月12日
発売元:パイ インターナショナル
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