17世紀から現在まで、本物を通して男性向けリングの歴史がわかる「メンズ リング イヴ・ガストゥ コレクション」

美術・博物館

 女性用に比べるとはるかにクローズアップされることの少ない男性用アクセサリー。

 

 しかし、歴史を遡れば、装飾品は男性にとっても大切なアイテムでした。それは地位や所属、着用者の社会的立場を示すものでもありました。

 

 21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3で開催中の「メンズ リング イヴ・ガストゥ コレクション」エキシビションでは、こうした権力の象徴としてのアイテムから、近代に誕生した個人のための宝飾アイテムとしてのリングまで、さまざまなメンズリングを一望することが出来ます。

 同展は「レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校」が開催する展示で、アンティーク・ディーラーとして名を馳せたイヴ・ガストゥ氏のコレクションを一堂に会する大々的な企画。

 

 17世紀のヴェネツィア共和国の元首(ドージェ)の指輪、1970年代のアメリカでバイカーたちが好んだ指輪、古代エジプトにインスピレーションを受けた指輪、“メメント・モリ”思想を反映した19世紀の骸骨の指輪などをはじめとする、およそ400点ものリングが展示されます。 

 

ヴェネツィア元首の指輪

 

司教の指輪

 

 リングはそれぞれ、同コレクションの多様性を示す5つのテーマ〈歴史/ゴシック/キリスト教神秘主義/ヴァニタス(空虚)/幅広いコレクション〉に分類され、展示。単にリングの美しさに溺れるだけでなく、その歴史的意義や、文脈を学ぶことが出来ます。

 

英国の哀悼の指輪

 

死を昇華させる棺の指輪

 

 ただその美しさを愛でるだけでなく、そのリングが持つ歴史を本物を通して学べる同展示。

また移動が厳しくなってきた昨今ですが、3月13日までの展示ということもあり、ぜひ皆様にお伝えしたいと思い、今回取り上げました。出かけられる方は感染症対策をしっかりして、身を守りながらご参加ください。

 

メンズ リング イヴ・ガストゥ コレクション
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
会期:2022年1月14日(金)~3月13日(日) 会期中無休、予約不要
開館時間:10:00~19:00
入場料:無料
HP:https://www.lecolevancleefarpels.com/jp/ja/mens-rings-exhibition

 

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