現代のダ・ヴィンチと呼ばれるテオ・ヤンセンの大規模展が島根県立美術館で開催

プラスチックチューブでできた、巨大な骨の塊のような、不思議な造形作品が、風によってまるで生き物のように動き出す。

ジブリ映画の不思議な生物を思わせるこれらの作品は、オランダの造形作家テオ・ヤンセンによるものです。

ストランドビースト(strand:砂浜、beest:生命体)」と呼ばれるこれらの作品は、「故国オランダの海面上昇間題解決のため、海岸に自生して砂を積み上げる防波堤ができないか」という発想を基点として生まれました。

生き物のような独特の動きの秘密は一定の比率で組み合わされた脚にあります。ヤンセンはこの数字にたどり着くまでに1,500以上の組み合わせをコンピュータ上でシミュレーションし、数ヶ月かけて理想的な動きを生み出しました。

芸術と科学技術を融合させた作品群から、「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と呼ばれる彼の大規模展示が、島根県立美術館で開催されています。

日本初公開の《アニマリス・スクイ―ラ》を含む14点のほか、巨大な作品が実際に動く様子も体感できます(「リ・アニメーション」)。 中国地方初上陸、大迫力の「ストランドビースト」。家族連れで行っても楽しめる、魅力的な展覧会です。