テルミンからシンセサイザーへ、電子楽器の歴史を学ぶ「電子楽器100年展」が開催

美術・博物館

 世界初の電子楽器と聞いて何を思い浮かべますか?

 

 これ、実はテルミンなんです。右手を宙にかざしながら、指揮者のようにふるまう演奏者が、見た目からは考えづらい不思議な浮遊感のある音を発する映像を、観たことがある人もいるでしょう。

 

 この不思議な楽器からはじまる電子楽器の歴史を追う展示「電子楽器100年展」が国立科学博物館で開催されています。

 第一展示は「電子楽器の偉人たち」。(12月3日(火)~12月15日(日)国立科学博物館 日本館地下1階多目的室)

 世界初と言われる電子楽器の発明者レフ・テルミン博士。電子楽器を積極的に作品に取り入れ音楽に新境地を切り開いた冨田勲氏。“INNOVATOR”と海外で称され電子楽器の開発に生涯を捧げた梯郁太郎氏ら、電子楽器の偉人たちのヒストリーとその功績を数々の展示品で知ることが出来ます。

 また、開催期間が1週間短いのですが、テーマ展示となる中央ホールでは、大理石に囲まれた吹き抜けの空間で、音と映像と光による電子楽器の創造性を体感(セネステシア)することが出来ます。

 冨田勲氏が精力的に取り組んだサラウンド効果をともなうシンセサイザーによる名作の数々を、音と映像で体感することや、ボーカロイドをはじめとする最新のユニークな電子楽器の技術をこどもから大人まで体感出来る特別なデモ・ステージが登場します。こちらは12月3日(火)~12月8日(日)のあいだに、国立科学博物館 日本館1階中央ホールで開催されます。

 このほか、マトリョーシカ型テルミンの体験セミナー、最新音楽の定番アナログ・シンセサイザーが誰でも組み立てられる「littleBits(リトルビッツ)」のワークショップも開催。

 音楽をいかに展示の空間に組み込むかという意味でも非常に面白い展示になること間違いなし。シンセサイザー、MPC、テルミン、テクノ、ハウス等々の言葉に惹かれる人は必見の展示です。

 

電子楽器100年展

会期:2019年12月3日(火)~2019年12月15日(日)
休館日:12月9日(月)
開催時間:9:00~17:00(金・土曜は20:00まで)
会場:国立科学博物館 日本館地下1階 多目的展示室
入場料:一般・大学生/630円(団体:510円)、高校生以下および65歳以上/無料
HP:http://www.kakehashi-foundation.jp/activity/concert/20191203/

 

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