「伝統工芸と○○のコラボ!」はもはや珍しいものではなく、アニメ、家電、スニーカー、はてはプラレールまで、ありとあらゆる業種や製品が伝統工芸の技術や素材を取り入れています。
plesheでも何度か取り上げてきましたが、これだけコラボが進むと、正直新鮮さが薄れてくるのも事実。もちろん、伝統工芸ならではの長所を活かした素敵な製品はたくさん生まれていますが、目新しい感動のあるものはなかなか見つからなくなってきます。
そんな中、銀座で見つけてそのあまりのインパクトに驚いたのが「Japaran」というブランドです。
・コンセプトはMOTTAINAI(もったいない)
・使われなくなった日本の伝統的織物の着物帯をリサイクルして新しい商品を作り出す「エコサイクルブランド」
というブランド紹介文。
しかし、実際に商品を見てみると、この紹介文の穏当さは吹っ飛びます。
「使われなくなったランドセル」を土台に作られた大人向けランドセル「Japaran」。この製品のルックスのインパクトは半端じゃありません。
素材となった帯の存在を色濃く残すものから、フォークロア風のエキゾチックなデザインのもの、ドールを埋め込んだデザインが強烈な、原宿あたりで人気を博しそうなもの(ちなみに、商品名はKAWAIIだとか)まで。
伝統工芸、リサイクルといった単語から連想されるスマートさとは対極にある強烈なビジュアルインパクトの製品が生み出されています。
ちなみに、本記事の執筆者が「Japaran」を初めて見た際に、思わず連想したのは「デコトラ」でした。
しかし、初めて見たときこそのけぞったものの、ギャル受けしそうなゴージャスなデザインは今まで見てきた伝統工芸コラボでは開拓できなかった新しい層への広がりを感じさせます。
リニューアル・リサイクルなどといいつつ、どうしても「伝統」の二文字に遠慮してしまい、どこかおとなしい表現になりがちなコラボの中で、間違いなく異彩を放っていますから。
「Japaran」はこうした強烈なプロダクトだけでなく、西陣クラッチと命名した西陣織の帯を利用して作ったクラッチバッグや、アンティークの着物帯と日本産デニムをミックスした小学生向けのランドセルカバーなども販売しています。
こちらはランドセルに比べるとおとなしいですが、素材のオリジナリティが放つインパクトや華やかさは失っておらず、着物の美しさや存在感を活かした仕上がりになっています。
保守的になりがちな伝統工芸コラボの中で、アイデアやデザインの面白さを競うような製品はやはり目を引きますね。
コラボの新しい可能性を見せてくれたブランド「Japaran」。
今後とも要注目です!
画像引用元
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000016125.html