「イグ・ノーベル賞」を知っていますか?
1991年に創設された「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に与えられる賞で、”表のノーベル賞”に対して”裏ノーベル賞”とも言われています。
歴代の受賞対象は「カラオケ」や「たまごっち」、「バウリンガル」といった商品のほか、「ハトを訓練し、ピカソとモネを区別させることに成功」、「床に置かれたバナナの皮を、人間が踏んだときの摩擦の大きさ」、「前かがみになって股の間から後ろ方向にものを見ると、実際より小さく見える股のぞき効果」といった研究などなど。これまでに26組もの研究者が受賞しています。
一見すると一発ギャグのように見えるイグ・ノーベル賞ですが、ポイントは受賞者がみな真面目に探求し、その結果として生み出された成果であること。
とはいえ、それぞれの真理の探求の先に「ハトの訓練」や「バナナの皮」があるのかと思うと、やっぱり笑ってしまいますね。
創設者のマーク・エイブラハムズ氏は、1991年にイグ・ノーベル賞を創設、毎年ハーバード大学で開催される授賞式ではMCも務める。彼はユーモア系科学雑誌「IMPROBABLE RESEARCH」(風変わりな科学雑誌)の共同設立者であり編集長でもあります。
そんな愉快なイグ・ノーベル賞の公式展覧会「イグ・ノーベル賞の世界展」が、福岡で開催されます。
展示内容は初めての人でも分かる「これがイグ・ノーベル賞!」など、これまで受賞した数々の研究を紹介するものや、受賞者に与えられるユニークなトロフィーの展示のほか、授賞式の様子の映像紹介も。
過去の日本人受賞者の展示や、これまでの受賞のうち特にユニークな研究について、受賞者から借りた実物展示やパネル展示は、生物賞・化学賞・数学賞・経済学賞・平和賞・食物賞など幅広い分野の研究が紹介されます。
パネル展示のほかは実物の展示も。
1対のガスマスクに変身させられるブラジャー「ガスマスク・ブラジャー」
ブラジャーがガスマスクに変身する。ガスマスクの一方はブラジャーの使用者が使い、他方は別の人に渡すことができる。一つで自分だけでなく、二人で使用することができるアイテムを発明。
バッタが映画「スター・ウォーズ」を見ている時に興奮することに対しての研究
などなど。また、受賞研究体験ブースや物販販売も用意されています。
気持ちの落ち着かない今ですがユーモアに溢れた同展にふれることで、学ぶことと笑うことの面白さを堪能してみませんか。
同展は2021年授賞式開催記念として9月9日(木)は入場無料。(展覧会公式Twitterをフォロー&リツイートすることで無料に)
会期:2021年9月9日(木)〜11月3日(水・祝)
会場:福岡市科学館
入場料:高校生以上1,400円 小・中学生900円 (前売は各200円引き)未就学児無料
HP:https://artne.jp/ignobel/