ふろくの歴史をたどる誠実な展示にわくわく!りぼんのふろく展は間違いなかった!

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先日紹介しました「りぼんのふろく展」に行ってまいりました。

りぼんっ子集合!あのりぼんのふろくと原画が一堂に会する「LOVE りぼん FUROKU 250万乙女集合! りぼんのふろく展」

マンガ展示のプロフェッショナルが作っただけあり、小さなスペースに盛りだくさんな内容。

展示されているふろくは1930年代のものから2000年以降のものまで。小さな透明のボックスに組み立てられた状態のふろくが満遍なく並んでいます。

りぼんのふろく展001

戦前に中原淳一がデザインしたふろくや、戦後の内藤ルネのレターセットなど、意外に豪華な古い展示品も面白いのですが、やはり圧巻なのは、りぼんの毎月の発行部数が255万部に達したころの組み立てふろく。

もともと雑誌のふろくは、業者がある程度手で組み立てた状態で納品していたそうなのですが、あまりの部数の増加に作業が追い付かなくなり、女の子が手で組み立てることを前提としたふろくになったとか。

八角形のボックスや、両側から開く小物入れ、鏡台といった複雑な構造のふろくは、説明書をひとつひとつ丁寧に読み取ってきれいに切り離さないと完成しないハイレベルなもので、館で行ったトークイベントでは「親に作ってもらった」「完成させられなかった」などの意見も多かったとか……!

りぼんのふろく展002

スペースの中央に置かれたケースの人気作家5人が描いたイラストトランプも圧巻。花言葉をテーマに1枚1枚違う柄が描かれたトランプが今見てもすごくかわいいです。(写真はチラシの中面に印刷されているトランプ)ちなみに、こうした紙のふろくは2001年に雑誌特別運賃規定削減により、ふろくがポーチやブレスレットなど実用的なものに変わっていく過程でその数を減らしていきました。255万部を計上し、規制が厳しかった頃だからこそ作られたものなのですね。

また、奥の壁にはもとになった原画も展示されており、繊細な筆致はかわいいだけじゃなくて美しい!

展示替えが4回予定されていますが、原画だけでなくふろくもある程度入れ替えるとのことで、可能ならぜひ4回とも足を運んでいただければと思います。

※会場の米沢嘉博記念図書館が外装工事中でちょっとわかりづらいのでご注意!

■展示期間
2017年2月18日(土)~6月4日(日) 月・金14:00~20:00、土・日・祝12:00~18:00
※火・水・木曜日休館(特別整理等で休館する場合があります。HP等で事前にご確認ください)
第1期:2月18日~3月13日 池野恋先生、さくらももこ先生、柊あおい先生
第2期:3月17日~4月10日 水沢めぐみ先生、吉住渉先生
第3期:4月14日~5月8日 柊あおい先生
第4期:5月12日~6月4日 高須賀由枝先生、矢沢あい先生

■会場
明治大学 米沢嘉博記念図書館(東京都千代田区猿楽町1-7-1
◇「トミーのくねくね横丁リターンズ!」
出演:冨重実也(『りぼん』編集長) 聞き手:宮本大人(明治大学国際日本学部准教授)
日時:3月4日(土)16:00~17:30 場所:米沢嘉博記念図書館 2階閲覧室
◇吉住渉トークイベント
出演:吉住渉(マンガ家)
日時:4月1日(土)16:00~17:30 場所:リバティタワー2階1021教室

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