夜の街を彩るネオンサインの魅力を凝縮させた写真集『NEON NEON』

書籍

夜の街を彩るネオン管による照明「ネオンサイン」。

ネオンとは細長いガラスの管にガスを封入し、そこに電流を流すことによって発光する照明機材。LED全盛の今では少し寂しいようにも感じられる色彩や、どこか柔らかい印象を与える角のない形状は、夜の街のイメージを牽引する独特の存在感を持っています。  

  しかし、電力消費量がLEDと比べて高いことから導入の機会が減り、ネオン管を作る職人たちも高齢化。近年減少の一途をたどっていました。

一方で、昭和を連想させるレトロなデザインへの憧れや、飲食業界を舞台にした韓流ドラマ『梨泰院クラス』のヒットなどもあり、新たにネオンサインに惹かれる人も増えています。先日東京タワーで行われた『大ネオン展』では、作品のモチーフとしてネオンサインを取り入れたり、ネオン管で作品を制作したりする作家が集結し、話題となりました。

そんな「ネオンサイン」のある風景を撮影した写真集『NEON NEON』が、今注目を集めています。  

  本書は2020年から2021年にかけて、東京周辺の街の「ネオンのある風景」を撮影した大ボリューム608ページの写真集。写真だけでなく、ネオン管製作会社や職人、現代美術家へのインタビューも掲載されており、ネオンサインの魅力をより深く知ることができます。  

  登場するネオンは、新宿のヨドバシカメラビル角の巨大な看板から、小さなバーのささやかな看板までさまざま。膨大な量のネオンサインを撮影しているため、東京近郊で生活する人ならいくつか見覚えのある建物が見つかるのではないでしょうか。  

  夜の街を彩ってきたネオンサイン。その魅力や歴史を見つめ直せる大充実の一冊です。  

書名:NEON NEON
発行元:LITTLE MAN BOOKS
編著:ニホンノネオン研究会
撮影:中村治
定価:2,970円(税込)
判型:A5変型
ISBN:978-4-910023-03-8

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