コクヨのデザインアワードはそれぞれの手に合わせて使える「削鉛筆」が受賞

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2002年にコクヨが創設したプロダクトデザインコンペティション「コクヨデザインアワード」。同アワードの2024年度の発表が行われました。

 世相を反映するテーマで作品を募集するという「コクヨデザインアワード2024」では、テーマを“primitive”。本来、自然に近い「本来の」状態、磨かれる前の「根源的な」状態を表現する言葉を、今回は「本質の再定義」と解釈し、これからの未来に本質として残るプロダクトデザインを募集しました。

 多様なアイデアの盛り込まれたさまざまな文具の中から、グランプリを勝ち取ったのは「削鉛筆」。

 自分の手にあった形に削ることで、もっとも自分自身の手にあった鉛筆を完成させることができるという鉛筆です。

 作者の伝野輔さんは手が大きく、小さいころから鉛筆がうまく握れなかったため、規格品では不自由に感じる人のためにこの鉛筆を作成したのだとか。

人それぞれの身体の在り方に合わせたプロダクトの優勝は、世相を反映してテーマを設定しているという同アワードらしい受賞です。

優秀賞にも、個性的な製品が揃いました。

小石のようなホワイトボード「Memento」。

一本の鉛筆の芯の中に緑、黄土色、茶色と複数の色が入っており、描いているうちに色が変わる「移ろう色鉛筆」。

滴が落ちたような見た目の「滴付箋」

IT化が進む一方、プロダクトとしての多様性をより追及する方法に進む文具業界。今後も個性的な製品の登場が続きそうです。

 

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