今年の年賀状はインクデビューで……「美しい万年筆のインク事典」

書籍

近年、じわじわと人気を拡大しつつある万年筆やガラスペン。

デジタル全盛で、なかなか手紙を書く機会も少なくなった昨今ですが、「インク沼」なんて言葉が生まれるくらいのフェティッシュな人気が生まれつつあります。

その人気の大きな理由の一つに、インクの種類が豊富になったことがあるとか。たしかに、今文具売り場でインクを見渡すと、その種類とデザインに驚かされます。

名前も色彩雫や四季織など、ロマンチックでバラエティ豊かだし、色味も豊富。瓶の形もシンプルながら個性があり、たとえ興味がなくてもなんとなく見ていてときめいてしまうものがあります。

蔵前にはオーダーインクができるお店も生まれ、「〇〇をイメージしたインク」という依頼もできるとか。色の美しさもさることながら、商品一つ一つに物語性を見出す楽しみが、今のインク人気を支えているようです。

そんな中、初心者でも楽しめる美しい本がグラフィック社から発売されました。

その名も「美しい万年筆のインク事典」。

著者の武田健さんが集めたインクが約700色、基本色の7色(赤・黄・青・緑・紫・茶・黒)ごとに紹介されています。そのほかにも各地方にしか売っていないご当地インクや希少性のあるインクなど、個性豊かなインクの世界を美しい写真でのぞき見ることができます。

万年筆やガラスペンの使い方、線の特徴、手入れの方法なども書かれているので、これからチャレンジしてみたいという人にも親切な本になっています。

年賀状で直筆の文を書く機会も増える年の瀬、お気に入りの万年筆とインクでゆっくりと文字を書くのもよいかもしれませんね。

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「美しい万年筆のインク事典」
武田 健(著/文)
発行:グラフィック社
縦148mm 横105mm
256ページ
定価1,800円+税
ISBN 9784766133615
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