顔の見えない少女たちを描いて人気のダイスケリチャード作品集『丑三ツ時』が発売、個展も開催

Netflix「明日のアニメも、楽しみだ」、レッドブル/Red Bull Can Art、SixTONES「うやむや」ミュージックビデオ、docomo「ドコモの学割」、『推し、燃ゆ』装画など、洗練された色彩と描線のイラストレーションで若者に人気のダイスケリチャード氏の作品集『丑三ツ時』が、2月12日に発売されました。

また、これにあわせ渋谷のpixiv WAEN GALLERYにて、氏の初個展「ネオ」が開催されています。

画集では、装画『ILLUSTRATION 2020』（翔泳社）をはじめ、三月のパンタシアのMV・キービジュアル・ジャケットイラスト、「Netflix」特別アニメーション キャラクターデザインなど近年の代表的商業作品から前画集『水槽 ダイスケリチャード メイキング&ワークス』以降のオリジナル作品まで、描き下ろしを含むおよそ140点の厳選アートワークを収録。巻末には、氏自身による作品解説や、これまでの活動を総括したロングインタビューも収録されています。

氏のイラストのモチーフはバックパックやパーカー、ジャケットなどを身に着けた、顔を隠した少女たち。身軽で現代的な服装は実在する女の子の姿を連想させる一方、表情が見えないその姿は、一人の少女の姿というより、時代や街の擬人化といった趣があります。

一見軽快で明るく優しい画だけれど、どこか気怠く力弱い印象も受けるイラストは、今の日本の気分を反映しているようにも思えます。

洗練されたイラストの中に少しの苦みのにじむ、今を代表する作品群。作品集はもちろん、24日まで開催の個展もチェックしておきたいですね。

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